京つう

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2010年03月14日

文化財ドッグ

犬の文化財、つまり狛犬のこと。

 ↑当然、大嘘です。

 今、舞殿の修復の話がもちあがっている。雨風で地盤が徐々に削れて、基盤が傾いている。足元を良く見ると、コンクリなどで足を継いでいるのがわかる。

 で、安く上手にする方法はないものか? との相談です。

 アポを取った会場では、文化財保護課のエライサンが、お待ちかねで、簡単に挨拶をする。そ~いえば、祈年祭の時に町役人が数名、文化財関係者を連れて境内にきたと言う話を聴いている。国の文化財に指定するとかしないとかといった話が、あるとかないとかで、まぁ期待せずに聞き流していた。

 で、写真数点と、お正月に参拝にきていた地元業者に声をかけて、用意してくれた見積を持参して、色々と相談をする。

 以前(大昔のことらしいが)その手の話をしたときには足元にコンクリートをしたら景観が悪くなるのでイカン、石組みをしなさい。と言われてそういう見積になっているのでかなりいい数字なのだが、写真を見る限りと言う前提ですが、崖の部分はかなり桧が生えているので、根がキッチリ張っていでしょう。ですから大きく崩れる心配はないでしょう。
 一番良いのは、舞殿そのものを持ち上げて、足元にコンクリを流して、その上に「たたき」をモルタルなどで作る。柱の下には石をかます(コンクリより石の方が水を含みにくいので、よいらしい)がベスト。

 しかし、車が入るスペースが殆どないので、崖のほうに石を積んで、凹んだ分土を乗せて、足元を石で継ぐだけでもかなりマシになるとのこと。

 大きく石組をしなくて済む分、お金もかからない。
 排水用の溝はあるものの、もう少し上手に排水できるようにして地盤が削られるのを防ぐとなおさらに良しらしい。

 つまり石組みとか大層なことをせずとも、良いらしい。おかげで

 建築の写真を見て、その専門家曰く。江戸のものなら、もっと柱が歪んだりしていても不思議は無い。しかし、足元と屋根の下の梁の部分でかなりしっかりした構造になっているとの事。

 昔の人の智恵ってすごいんだ。

 そして、過日お神輿の台車を見に寄せてもらった所で聞いた話を思い出した。

 そこのお社も、舞殿が傷んでしまってどうしょうか? と言う話になっていて舞殿で舞を舞うこともないので、休憩所にしようと言う話になったそうだ。
 そちらのお社も本殿は京都府の文化財。しかし、舞が奉納されない舞殿は寂しいけれど、 そうして姿を消してしまうのも寂しい。

 舞殿を修復するだけではなく、本当に「舞」が奉納されるべきなんだよね。
 ウチのお社では、お祭の時に山城町から巫女さんが舞いに来てくれて、お神輿の控えさせておく場所でもあるんだけれど、日本で一番古い猿楽の古文書を持っているので、やはりいつかは猿楽の奉納をしたいなぁ。

 今まで「民謡」を奉納してもらったり、笛を奉納してもらったりはした事があるけれど、やっぱ建築物は活かしてその価値がある。

 舞殿をコンスタントに活用することを、今から考えていかないとねぇ……

 写真は文化財ドッグでの展示。こういうものも、探れば探るほど奥が深い。
文化財ドッグ



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Posted by 淀の生頭  at 04:06 │日々是多忙